2014年02月11日
映画『アメリカン・ハッスル』
FBIとの司法取引で捜査に協力することになった詐欺師の男女が、政治家たちや大物マフィアまで巻き込むヤバイ捕り物に関わってしまい、命まで危うくなる……という話。詐欺モノと聞くと、いかしたやつらが華麗なトリックで大金持ちから大金を巻き上げる、みたいなオシャレな映画を思い受けべてしまうのだが、その手の話ではない。だますほうもだまされるほうも、どこか抜けているし、生きのびようと精一杯。頭が薄い中年太りの主人公アーヴィン(クリスチャン・ベイル)も、本能だけで生きているかのようなその妻も、アーヴィンの恋人で詐欺稼業のパートナーであるシドニー(エイミー・アダムス)も、FBI捜査官も、みな不完全で、弱く、それゆえに愛おしい。
70年代のアメリカが舞台で、ファッションも音楽も、その時代を濃厚に感じさせるものになっている。
公式サイトによると実話なのだそうだが、事件を描くというより、70年代のアメリカの一断面を描くことを意図した作品、というように僕には思えた。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/87059306
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/87059306
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック